【3分で分かる英文法】仮定法

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仮定法とは?

そもそも仮定法って?

トムは音楽が好きで、ギターに興味を持ち始めました。

ギターを買って弾いてみたいです。

ギターを買えば、毎日練習を頑張るつもりでいます。

こんな時、ifを使って次のように表現することができますね。

If Tom buys a guitar, he will practice playing it every day.

この場合は、「(実際に)すれば、〜するだろう。」という予定や予測が表されています。

では、こんな場合はどうでしょうか?

トムは音楽が好きで、ギターに興味を持ち始めました。

ギターを買って弾いてみたいです。

しかし、今のトムはギターを買えるだけのお金を持っていません。

上のトムの状況を、同じようにifを使って表現することができるのです。

If Tom had enough money, he would buy a guitar.

この場合は、…だったら〜なのになぁ。」という気持ちを表すために仮定法が使われます。

『仮定』法とは、その名の通り、実際の現実とは反する(仮)のことを表す表現になります。

同じifを用いる表現ですが、節の中にある動詞の時制が違うことが見て取れますね。

仮定法は若干ややこしく、単純に未来のことを表すifの文章とも混同しがちです。

ここでしっかりと理解を深めましょう。

【仮定法過去】

仮定法過去とは、『現在の事実に反する仮定』を表す表現になります。

実際の今の事柄や状況とは異なるということです。

形と意味は次の通りです。

If + 主語 + 動詞の過去形…, 主語 + 過去形助動詞 + 動詞の原形〜.

「もし主語がなら、主語は〜なのに。」

注意すべきところは、『仮定法過去』という名前だが、表しているのは『現在』ということです!

ややこしいところですが、上の形と意味をしっかりと覚えましょう。

(例)

 If I were younger, I could play soccer with you.

 (もし私がもっと若ければ、あなたたちとサッカーができるのに。)

 ※動詞の過去形にbe動詞を使う場合、主語に関係なくwereを使うことが多い!

 If I had enough money, I would buy a sport car.

 (もし買えるだけのお金を持っていれば、スポーツカーを買うのに。)

【仮定法過去完了】

仮定法過去完了とは、『過去の事実に反する仮定』を表す表現です。

実際の過去の事柄や状況とは異なるということです。

形と意味は次のようになります。

If + 主語 + had + 過去分詞…, 主語 + 過去形助動詞 + have + 過去分詞〜.

「もし主語がだったら、主語は〜だったのに。」

動詞の部分には過去完了を使いますが、実際に表している内容は『過去』のことです!

(例)

If I had been younger, I could have played soccer with you.

(もし私がもっと若かったら、あなたたちとサッカーができたのに。)

If I had had enough money, I would have bought a sport car.

(もし買えるだけのお金を持っていたら、スポーツカーを買ったのに。)

【仮定法の用法】

そもそも、仮定法とは…

・「宝くじが当たったらどうする?」

・「私にその能力があればそうするけど」

・「空が飛べたらなぁ」

など、様々な仮定を表す時に使う文法です。

その用法について、詳しく見ていきましょう。

【単なる想定】

現在・未来において、実際にそうなるかどうかはともかく、「仮に」という想定を述べる用法です。

この用法は、仮定法過去の形で表すことができます。

(例)

 What would you do if you saw a ghost?

 (もし幽霊を見たらどうしますか?)

 If you run all the way, you could get there in 15 minutes.

 (もしずっと走り続けるなら、15分で到着できるのだが。)

【事実と反対】

これは単純に、現在、または過去の事実と反対の仮定を表す用法です。

この用法は、「現在の事実と反対の仮定」を表す際には仮定法過去、「過去の事実と反対の仮定」を表す際には仮定法過去完了を用いて表すことができます。

(例)

 If I knew her phone number, I would tell it to you.

 (もし彼女の電話番号を知っていれば、あなたに教えてあげるのに。)

 If I had known her phone number, I would have told it to you.

 (もし彼女の電話番号を知っていたら、あなたに教えてあげたのに。)

【現実不可能な願望】

現在、または過去に「〜すればよいのに」、「〜であったのならよいのに」というように、実現はしそうもないことを願望として述べる時に使う用法です。

時制に合わせた表現の形は次のようになります。

実現しそうもない現在の願望を表す時は…      I wish + 仮定法過去

実現しなかった過去の願望を表す時は…           I wish + 仮定法過去完了

(例)

 I wish I had enough land.

 (土地を十分に持っていればなぁ。)

 I wish I had learned Spanish.

 (スペイン語を学んでおけばよかったなぁ。)